建学の精神・教育理念
ともに、生きる、めぐみ。
日本がまだ女子教育に重きをおいていなかった1886年、宮城学院は、キリスト教に基づく女子の高等普通教育を行う学校として創立されました。それから135年、光の愛に包まれた宮城学院は、その導きにより、キリスト教の人生観に立ったグローバルな女子教育を貫き、世界に貢献する女性の育成に取り組んでいます。
わたしを励まし、
支えるちから。
宮城学院は、キリスト教を土台とした人間教育とともに、
適性や興味に応じた学びを深めていく中高一貫教育を行っています。
中学で学ぶはじめの3年間は、ともに学ぶ喜びを噛みしめながら、豊かな感性を育むとき。
自分を支えてくれる存在の尊さに気づいたその先には、
短くとも、心満たされる高校生活が待っています。
この一瞬が、未来をつくる。
宮城学院は、キリスト教を土台とした人間教育とともに、
適性や興味に応じた学びを深めていく中高一貫教育を行っています。
高校で学ぶ3年間は、短くとも充実した毎日の中で、
個々の知性を磨くとき。
一瞬一瞬がかけがえのない尊い日々の中で、
夢の実現に向けて、一歩踏み出す力を育んでいきます。
建学の精神
建学の精神とは、宮城学院の建てられている目的であり、宮城学院の教育の基本方針のことです。 学校としてのあり方とその教育の不変・不動の基礎です。
福音主義キリスト教に基づく教育という本学院の精神ないし教育基本理念は、1886年当初から明確であり、現在までの歴史の中でさら に鍛錬され、固められてきたものです。
福音主義キリスト教の精神に基づいて学校教育を行い、
神を畏れ敬い、自由かつ謙虚に真理を探求し、隣人愛に立ってすべての人の人格を尊重し、人類の福祉と世界の平和に貢献する女性を育成すること
スクールモットー
宮城学院は、この建学の精神を受けて、『神を畏れ、隣人を愛する』をスクール・モットーとしています。 創造主である唯一の神を仰ぎ、良心をもって畏れ敬うことは、一回限りの人生を有意義に生きるのに最も大切なことです。
また、この宮城学院において、あるいはその将来において学問を学ぶには、神のみを畏れて他の何ものも恐れない自由な精神が必要であり、 神を畏れる謙虚さのない知識は人間を破滅させる危険をもっていることは、歴史が教えるところです。
聖書に、「主(神のこと)を畏れることは知恵の初め、聖なる方を知ることは分別の初め」(箴言9:10)とあるとおりです。
この神への畏敬とともに、イエス・キリストは、「隣人を自分のように愛しなさい」(マルコによる福音書12:31)と教えられました。 神に愛されている者同士として、互いに人間として尊厳性を尊重しあい、すべての人が、女性も男性も、平等であるとの自覚に立って、 人に尽くす愛の生き方をすることです。 このように宮城学院は、聖書の神を中心とした人生観に立って真理を追究し、隣人を愛して奉仕の働きをし、人類の福祉と世界の平和に 貢献する人間を育成することを目的としています。
教育理念 キリスト教に基づく女子教育
宮城学院は1886(明治19)年9月18日に、「宮城女学校」として創立されました。創立に当たり、中心的役割を果たした人物が二人います。
一人は、アメリカ改革派教会(Reformed Church in America<Dutch>)の宣教師バラから洗礼を受けて、仙台を中心として東北伝道に励み、宮城女学校の校主となった押川方義、もう一人は、合衆国改革派教会(Reformed Church in the United States <German>)から派遣された宣教師ウィリアム・E・ホーイ(William E .Hoy)でした。初代校長には合衆国改革派教会派遣の女性宣教師エリザベス・R・プールボー(Elizabeth R .Poorbaugh)が就任しました。
宮城女学校は、まだ女性の社会的地位が低く、その高等教育機関がほとんどなかった当時、キリスト教に基づく女子の高等普通教育を行う学校として、東二番丁において、生徒10名で授業を開始しました。初め、宮城女学校は予科(現在の中学校に相当)と本科(現在の高等学校に相当)から成り、その後、聖書専攻科、家政専攻科、英文専攻科、音楽専攻科、および国語専攻科を次々と設置して、専門学校レベルの女子教育も進めました。
第二次大戦後、1946(昭和21)年に「宮城学院」となり、さらに学制改革により、1947(昭和22)年に新制宮城学院中学校、翌年には新制宮城学院高等学校が発足し1949(昭和24)年に宮城学院女子大学、翌年には女子短期大学、1956(昭和31)年には短期大学附属幼稚園を設置しました。
1980(昭和55)年に桜ケ丘に移転して、1995(平成7)年に大学院を設置し、2000(平成12)年からは大学と短期大学を改組して大学8学科(英文学科、日本文学科、人間文化学科、音楽科、食品栄養学科、生活文化学科、発達臨床学科、国際文化学科)とし、2007(平成19)年には更に2学科(児童教育学科、心理行動科学科)を増設、2016(平成28)年には学部学科を再編し、4学部9学科体制に移行しました。現代ビジネス学科を新設し、教育学部、生活科学部、学芸学部の4学部で学びを行う女子総合大学として現在に至っています。
現在、男女平等が法律上には整備され、創立当時に比べれば、女性の社会的地位も高くなり、高等教育機関も充実してきました。しかし、真に男女平等な社会はいまだに実現しているとは言えません。
宮城学院高等学校では、神様の前に女性も男性も全く平等であるというキリスト教の人生観に立ち、女性だからと差別されない自由な雰囲気の中で、女性の特性を十分伸ばし、真に自立した女性に成長するために、学校生活は生徒の自主的な話し合いにより企画・運営されています。また、先生や先輩の中に、自立して生きる女性のモデルをたくさん発見し、自分の生き方の参考にすることもできます。
今日、宮城学院は女子のための中高等教育を行う東北最大の学園として、高い評価を得ています。創立以来「神を畏れ、隣人を愛する」心を持った卒業生を5万人以上、仙台に、宮城に、東北に、全国に、さらに世界に送り出してきました。これからも女子教育を守り続け、人類の福祉と世界の平和に貢献する女性を世に送り続けていきます。