宮城学院中学校のお知らせ
HANAさんが1年の留学課程を修了
2018.06.14
お知らせ
昨年の8月よりアメリカから本校に日本語を学ぶために留学生活を過ごしてきたHANAさんの留学課程修了式が行われ、皆の前でスピーチをしました。HANAさんは、宮沢賢治の小説を英訳する作業にも取り組んでおり、本当に勤勉な留学生でした。以下にスピーチを紹介します。
皆さん、 おはようございます。私は金曜日に仙台を離れます。去年の8月に、日本に来て、あっという間に10ヶ月が経ちました。この間に色々なことがありました。
去年の文化祭は、私の始めの日本の祭りでした。2日目に、道に迷いましたが、友達を探したら、「ハナちゃん~」と声が聞こえました。呼んだ人は知らなかったですが、自己紹介をして、「この人はやさしい3年生の先輩だ」と分かりました。日本語で話していたので、私も日本語で頑張りました。話しながら、ふあんでしたが、それは私の最初の日本語の会話だったので、後で、「やった!英語はぜんぜん使わなかった!」と思って、うれしくなりました。
ある時に、私は友達と日本語のなぞなぞについて話していました。友達は、「日本の中で、一番大きなパンは、何?」と聞かれて、私は「パンダ?」と答えて、「違う、JAPANだよ!」と言われましたが、私は「日本のなぞなぞだって分かっているよ」と言ったら、「チガウ、正解がJAPANだよ! ジャパン(・・)」と言って、皆で笑いました。このように、皆とよく会話をして、楽しみました。そのような時間を過ごせたので、宮城学院に来て、よかったと思いました。
日本に来てから、色々なことが好きになりました。たとえば、前に、日本の昔話はあまり知りませんでしたが、友達やホストファミリーが色々な話を教えてくれました。前のホストファミリーの5歳のホストブラザーと「ふるさと再生 日本の昔話」と言うテレビばんぐみを見ました。一番好きな話は“そそうの相九郎”でした。相九郎さんは早合点すると、ホストブラザーは「バカな人!何で聞かない?」とテレビに言いました。このばんぐみをよく一緒に見たので、日本の昔話が好きになりました。アメリカに帰ったら、昔話をもっと見たいです。
皆さん、私に色々なことを教えてくれてありがとうございました。帰ったら、ぺらぺらになるために、日本語の勉強を続けて、また日本に戻って来たいです。皆さんは、他の国のイメージが、それぞれあると思いますが、じっさいに行かないと、本当の国のことは分かりません。日本も、私のイメージしていた日本と本当の日本は違いました。
たとえば、日本の人はやせている人が多いので、あまり食べないイメージがありましたが、じっさいは沢山食べる人が多かったり、また、日本の人は、自分の考えをあまり言わない大人しい人達だと思っていましたが、話してみたら、アメリカの人と変わらなかったので、おどろきました。このようなことを、アメリカに帰ってから、皆に教えたいと思います。
最初日本に来る時に、一番大切なゴールは日本語をペラペラになることでした。最初に、日本語ができなかった時に、皆さんは英語で話してくれました。11月ぐらいまで、あまりできなくて、「ぜったいにむり!」と思って、諦めかけた時もありましたが、皆さんのおかげで、話せるようになりました。分からない言葉があったら、やさしく教えてくれました。だんだん話せるようになって、皆さんと色々なことについて話しました。もし英語だけできたら、皆さんの話を聞けないので、日本語を学んで良かったなと思います。
じっさいに日本で過ごしてみたら、そのゴールは変わりました。日本の皆さんにアメリカのことを教えて、日本のことをもっと学びたいと思うようになりました。外国語を勉強すれば、言葉が分かるように成るだけではなく、その国の人も、文化も、話も分かるように成ります。今のゴールは、世界をつなげるような活動をすることです。
皆さんのおかげで、楽しく過ごすことができました。 また、いつか、皆さんに、お会いできたら、うれしいです。今まで、色々とありがとうございました。さようなら。